プリンシプルリクルートチームの中山です。
今回はたくさんある自己分析手法の中から、「キャリア・アンカー」というものを紹介します。
キャリア・アンカーとは
困難な選択に直面したときにも、けっしてあきらめたくない自己概念の一つの要素と定義されています。個人がキャリアを選択、形成していく上で最も大切にする価値観とも言えます。1970年代MITの組織心理学者であるエドガー H.シャインが提唱したキャリア理論の概念です。 ※アンカーとは船を固定する錨のこと
キャリア・アンカーが一度形成されると環境や年齢の変化などで左右されにくいといわれています。 そのため、自身のキャリア・アンカーを知ることで自身のキャリアの選択をする際の羅針盤として使え、選択した結果が個人の価値観とずれにくくなり、結果として満足のいくキャリアを歩むことができる可能性が高まります。
ここで一つ注意点があります。 キャリア・アンカーが形成されるのはある程度の職業経験を積んだ方とされています。(30歳前後) だからといって職業経験が浅い方や学生さんがこのキャリア・アンカーについて知らなくて良いということではありません。職業経験が浅い方や学生さんもキャリア・アンカーの概念を知ることで今後のキャリアについての方向性や価値判断基準をつくる参考になります。
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キャリア・アンカーの8つの分類
専門・管理別能力:自分の専門領域において自分のスキルを生かすことや、スキルを常に高いレベルに向上し続けることができる機会をあきらめたくないものとしている
経営管理能力:組織の中で高い位置につき、部門を越えて人々の努力を統合し、担当ユニットの成果に責任をもつことをあきらめたくないものとしている
自立・独立:自分の仕事を自分なりに定義する機会をあきらめたくないものとしている
保証・安定:雇用の保証、職務や組織での勤続をあきらめたくないものとしている
起業家的創造性:自分の能力と意志だけを頼りにリスクを負い障害を乗り越えながら、組織や企業を創造する機会をあきらめたくないものとしている
奉仕・社会貢献:世界をより良くすること、環境問題を解決すること、人々に調和をもたらすこと、誰かを助けること、人々により安全をもたらすこと、新製品を通じて病気を治すことといった価値のあるものを実現できる仕事をする機会をあきらめたくないものとしている
純粋な挑戦:解決不可能と思われるような問題を解決すること、強敵に打ち勝つこと、困難な障害を乗り越えることなどに取り組む機会をあきらめたくないものとしている
生活様式:個人的なニーズ、家族のニーズ、キャリアからの要求のバランスをとり、それらを統合することをあきらめたくないものとしている
私は③の「自立・独立」でした。
自身のキャリア・アンカーを知る方法としては、①エドガー・H.シャイン著の『キャリア・アンカー/セルフ・アセスメント』という書籍に記載されている質問に答えていく(私はこちらを使いました)。②ネットなどで診断サイトを探す。というものがあります。まずは無料で試してみようかなという場合は②がよいかと思います。
今回のブログを読んでいただき少しでも自己分析の参考になっていれば幸いです。 またこのような自己分析は対話をすることで深堀りできます、ぜひお話をしましょう!
最後に
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◆参考文献 キャリア・マネジメント〜変わり続ける仕事とキャリア〜/[著]エドガー H.シャイン、ジョン・ヴァン=マーネン