達人の働き方Vol.4 旅行系事業会社 永井 隆さん

永井 隆 様

インドやシンガポールでの業務を経て、帰国後、ウェブマーケティングの支援業務を行う。 現在は、旅行系の事業会社に所属し、デジタル施策のモニタリングや改善業務を行っている。
著書「現場のためのGoogleアナリティクス Webサイトを分析・改善し倒すための技術」

永井 隆 様

達人の働き方Vol.4 旅行系事業会社 永井 隆さん

Webマーケティング業界で活躍されている達人の働き方を、プリンシプル取締役副社長兼人事部長の木田和廣がインタビュー。達人を目指す人たちに向けてメッセージを橋渡しする連載です。第4回目は、旅行系の事業会社でデジタル施策の分析や、広告の改善業務を行って活躍されている永井さんです。

木田:永井さんはデジタルマーケティング業界の次世代リーダーの一人ではないかと私は思っているのですが、まず、永井さんのお仕事についておしえてください。

永井:担当業務は大きく2つあります。1つ目は、Web担当としてあらゆるデジタル施策のモニタリングや改善提案を行うことで、もうひとつは、デジタル広告の担当者としてのその改善業務をしております。

木田:KGI、KPIはなんですか?

永井:いろいろです(笑)サイトの使い勝手に関わるもの、デジタル広告の効率性に関わるものなどが主です。本当にいろいろな分析をして改善提案をしています。

木田:前職までのキャリアを教えてください。

永井:現在の会社に入社して約1年半になります。
大学卒業後、小規模のIT会社に入り、その後、派遣・アルバイトを経て、インドへ活動拠点を移しました。インドでは、ソーシャルメディアで航空会社の中の人として顧客のサポート業務を担当していました。
その後、日本のWeb解析会社に入り、シンガポールで自社サービスを展開する担当をしていました。帰国後は、そのまま同じ会社でWeb解析のコンサルタントとして、GoogleアナリティクスのトレーニングやWebマーケティング支援を5年ほどやっていました。

木田:支援会社から事業会社に移られましたね。

支援会社にいると支援会社に行きたい、その逆もよくあることだと思います。
実現されて、気づきはありますでしょうか。

永井:両方やってみて思ったのは、自分が手を動かし改善する、自分のスキルを使うことができていればどちらでもいいと思いました。

たとえば、事業会社だと、支援会社にいると自分では直接的に実行できないブログ執筆やサイト改善などを直接実行できますし、事業理解が進めば、戦略立案にも関われると思います。そうすると、自分たちで立案した戦略に基づき実施した施策について、PDCAを回しているという実感が持てると思います。

一方、事業会社に転職して、支援会社の良さも気付きました。
専門的なことを極めることに価値が出るので、スキルを深めることについては、会社から基本的には応援してもらえます。スキルを磨くという面では支援会社で働くのはいい環境ですね。
「ドリルと穴」の話がありますが、支援会社側にいる場合、お客様企業はいろいろな深さ、直径の穴を求めるので、万能な、すごいドリルを持っている人の方がいいわけで、戦略があってもスキルがないと助けられませません。Googleアナリティクス、データ周りはテクニカルなことが多いですから、スキルを極めることは大切です。

事業会社では、自分自身がどんなスキルを持っていても、アウトプットは、社内で一般的に使われているエクセルの表にしかならないことがあります。手持ちのスキルを磨いて、すべてを注ぎ込む機会はあまりなく、かりにそのスキルを発揮しても理解してもらいにくい場合があります。

そういった意味では、支援会社はいいですね。

木田:永井さんご自身が仕事上で大切にしていることや習慣はありますか。

永井:大切にしていることは3つあります。1つ目はPDCAの要領で、何でもトライしてみることで、「理論を学び、それを少し修正して現場で試す」いうことを意識して繰り返すようにしています。
2つ目は、何か課題があったら、いちばん有効そうな解決策から取り組むこと。
3つ目は、機会があれば、なるべく「企画側」に回ることです。飲み会などでもなるべく幹事をやるようにしたり、社内でのイベント毎には積極的に参加するようにしています。

ホテル事業はサービス業であり、おもてなしが大切です。現場では、Proactive(能動的)でないと、仕事にならないと思います。
一方、私の担当している分析という仕事は、過去に起きたデータを分析するので油断するとReactive(受け身)になってしまうかもしれません。仮に、そうしたマインドが続くと、ホテルの現場のことを理解できなくなっていたり、本来の業務である分析を元にした改善提案の姿勢を忘れてしまうのではと考えています。

何かの企画側に回るというのは、Proactive(能動的)な姿勢を忘れず、Reactive(受け身)になりがちな自分を律するのに必要なのではないかと信じています。

木田:仕事で成し遂げたいことはありますでしょうか。

永井:中期的には、現場と経営を支援する両方の視点を持ちデジタル施策の分析と改善をしていきたいですね。

企業戦略の中で、デジタルについて戦略的に考え、発言し会社に貢献したいと思っています。

長期的には、具体的なテーマはこれからですが、社会に貢献できるような何か大きなアウトプットを生み出したいと考えています。

木田:経営判断をするための分析レポートと現場に見せる分析レポートは別ですか。

永井:会議の目的によって、データを変えてお見せすることもありますが、基本的に、経営層に提示する数字と社内のマーケティングチームの皆さんには同じレポートをお見せするようにしています。
担当者に合わせて、例えばPVだけ見せる、売上だけ見せた方がいいという人もいますが、私は同じものをなるべく見て共通の課題認識を持ってもらいたいと考えています。

木田:就職・転職活動中の方へのメッセージがあればお願いします。

永井: 身につけたいスキル、使いたいスキルを決めて就職活動をするのが大事ということです。スキルにも色々あるのですが、具体的にデータを分析したり、戦略を考えたりするような、いわゆる「ハードスキル」も重要ですし、ソフトスキルと呼ばれる「話す」「考える」等のスキルも仕事では重要となってきます。スキルが無いと、いくら性格や人当たりが良くても解決できない課題というのが出てきてしまいます。

目標を持ってスキルを身につける、それを元に社会や周りに貢献すること、そして結果を出すというのは、仕事の基本であり、非常に大事なんじゃないかと常日頃思っています。 デジタルの仕事はテクニカルな側面も大きくスキルが重要となるので、何らかのスキルを身に付け、それを元に貢献したり、成果を出したいという人には合っているのではないでしょうか。

最後に、世界有数のプレイヤーが揃っていて、メンバーの教育にも力を入れ実績のあるプリンシプルは、デジタル領域における「文武両道」を実践している会社だと思います。「この人と働けてよかった」と思えるコンサルタントは必ずいるでしょう。デジタル領域で長く働きたいと思っている人にはもってこいの会社だと思います。